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幼稚園児とおりぞめ

12月11日
昨日,マコトさんからのおりぞめの報告(2012年11月28日),幼稚園児の作品です。
幼稚園の園児(5~6歳15人)におりぞめを教えました。
内容は、普通おりを三枚ずつ染めてもらいました。(私が事前に折った紙を使用。)
染料は基本五色。
どの子も飲み込みがはやく、手際よく染めてくれました。

マコト先生の小学校と交流のある幼稚園の先生が,おりぞめに興味をもたれて,<幼稚園児に授業する>ということになったそうです。
作品をもう一度ご覧ください。こちら。
知らなければ,幼稚園児が染めたとはとても思えません。明るいのから,シックなのまでいろいろな雰囲気の作品が混ざっています。
じつは,幼稚園の先生も同じ印象だったようで,マコトさんからの報告にこうありました。
事後に担任や園長とお話しした内容を報告します。
染めあがりを見て、二人とも「ええなあ」「きれいやなあ」「すごいなあ」と言っていました。
(この反応は私の予想通りでした。)
おりぞめは幼稚園では定番らしく、担任も園長も教えたことがあるそうです。
材料は、絵の具やマジックインキでやるので、そんなに魅力的には思わなかったそうです。染料では全然違うと、その魅力に驚いておられました。

絵の具ではなく染料,子どもたち自身ではなく大人が折った紙,それだけで幼稚園児の作品は明らかに見違えるようになります。子どもたち自身ではなく,教材によって成果が異なってくる,というわけです。
今の時点では,〈おりぞめ〉の一番のネックは〈染料〉です。
マコトさんがこう書いておられます。
染料の値段や混色の方法など説明していると、「高価だなあ」「面倒だな」という反応でした。ですから、私は今日のために用意していた染料を差し上げました。(基本五色を500mlのペットボトルに入れたもの。濃度は1対50の濃い目)

私も最初、染料には躊躇しました。実際に購入しやりはじめるとそうでもないのですが、
染料の購入先やら扱い方法、保存方法、容器等とまどっていたことを思い出しました。
染料はおりぞめ初心者には最初に越えなければならないハードルのような気がしました。

〈おりぞめ初心者〉にとっては染料の問題が大きいと思いますが,それは〈おりぞめそのものの問題〉ではなくて,〈時代の問題〉とわたしは考えています。今は,〈おりぞめの開拓時代〉とわたしは思っています。特に幼稚園では,〈絵の具〉や〈植物での色水〉による〈折り染め〉が中心です。染料でのおりぞめはほとんどされていません。これが,染料でのおりぞめが普及していくと〈幼稚園に染料がある〉というのが普通になれば,染料の問題はほとんど解決されていきます。なくなれば補充するだけですから。
染料については,今はこれぐらいにしておきます。
さて,幼稚園でのおりぞめ,次回も予定されています。

次回はステンドおりぞめを予定しております。

とマコトさん。
幼稚園の授業として行われたら,おそらく〈世界初の幼稚園でのステンドおりぞめ〉。
ステンドおりぞめは〈墨染め〉という準備が必要ですが,幼稚園の年齢の子どもたちには,とてもあった教材だと思います。ガミガミ言わなくて,しかも,大人が見ても素敵な作品ができます。
おりぞめで染め紙が作られますがが,〈作られる〉といっても2種類あることに気づきます。
一つは,<習って作られる>。これは,〈紙を折る〉とか〈ハートに絞る〉とか〈墨染め〉です。
もう一つは<習わなくても作られる>。これは〈折ってある紙を染める〉とか〈ステンドおりぞめの着色〉です。
普通は,〈習って作る〉ということなのですが,〈習って作る〉ところを大人がすれば,〈習わなくても作る〉ところは子どもたちにして,楽しんでもらえる,ということです。
〈作る楽しさ〉を味わえば,〈習ってみよう〉という気になってもらえるかもしれません。
支援学校でのわたしの経験上,〈習う〉と〈作る〉を分けて考えれば,〈まず,作る楽しさ〉と思っています。
話をステンドおりぞめに戻します。6歳と小学一年生の女の子にしてもらったことがあります。こちら。
楽しんでくれて,〈色と形であそぶ〉という言葉がぴったりでした。
幼稚園の授業としてもうまくいくことは予想できます。幼稚園の先生たちの反応がのたのしみです。

マコトさん,ありがとうございました。



by orizome | 2012-12-11 16:16 | 紙を染める | Comments(0)

紙に染料をつけて染めるものづくりの<おりぞめ>噺。ものづくりはたのしさつくり。おりぞめ染伝人(山本俊樹)メールアドレス orizome●live.jp
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